2022.12.23
温度帯を変える
今回は“まとも”な日本酒の話。
よく、「冷やで」とか「熱燗で」とか聞いたことがあると思います。
日本酒を提供する際の温度帯の話なのですが、
冷やは冷たい酒で、熱燗は温かい酒…でなく。
冷やは俗にいう「常温」
熱燗は「50℃くらい」
簡単に説明すると↓
雪冷え→5℃→冷酒
花冷え→10℃
涼冷え→15℃
冷や(常温)→20℃~25℃
日向燗→30℃
人肌燗→35℃
ぬる燗→40℃
上燗→45℃
熱燗→50℃
飛び切り燗→55℃~
実に多彩な表現があります。
ややこしいと思いますよね?
しかし、これが日本酒が持つ“情緒”でもあります。
ちなみに、個人的には涼冷え~冷やの温度帯を好んで飲みます
それには勿論理由があって、その酒の本来の味がわかるからです。
冷えすぎた酒は味わいがどれもシャープになりすぎる傾向があり、
パフォーマンスを十二分に発揮出来ないことが多いのです。
個人の見解ですが、冷やさないと飲めない酒は「旨くない酒」
マイナスの特徴を削ぎ落とすには冷やしたほうがいいです。
逆に冷やすと個性がなくなり、味わいがなくなる酒も。
そういう酒は燗にすると旨味が乗る場合が多いです。
色々な温度帯で楽しみたい方は、
冷蔵庫で冷やしたものを飲む時は常温放置するか、
錫製の酒器を使用するのがいいですね。
錫製の酒器は熱伝導率がよいので、
手のひらで温めることによって簡単に温度が上がります。
実に様々な温度帯を楽しめるということです。
が、温度が上がっても限界がありますので、
あくまでも常温程度までと考えて下さい。
それ以上の温度帯は燗にするしかありませんが、
飛び切り燗にして温度が下がるのを楽しむという手はあります。
※燗冷まし
ただ、上げる温度によって味が変わりますので、
実際には各温度帯で燗をした方がいいですけどね。
愛LOVE日本酒
大宮賢悟