2021.10.22
オリジナルを超えることの難しさ
日本酒で最も有名な銘柄と言えば?
やはり真っ先に思い浮かぶのは十四代でしょう。
そして、最もプレミアがついている銘柄も十四代。
ネットでは凄い価格で取引されていますよね。
それが故に?というわけではないででしょうけど。
十四代の酒質(旨甘口)を目標としている酒蔵も少なくないです。
しかし、十四代を目指したところで十四代を超えるのは至難の業。
いくら真似ても本家には及ばないのが世の常です。
唯一、同じ系統で匹敵する銘柄と言えば而今。
これは日本酒に限らず、かなり稀有な例だと思います。
それだけ而今という酒は飛び抜けて旨いということですが。
これまた而今を目指しても超えるのは困難です。
つまり、一流になる為には、
まず模倣から入るのが基本ではありますが、
模倣のあとに独自の味付けをしないと模倣のまま終わります。
これが同系統の場合は実に難しいということです。
なので、私は「敢えて逆を行く」ことを勧めています。
競合が多い市場よりも少ない市場のほうが勝率が高くなります。
日本人は無難な方に行きたがる習性がある(人が多い)ので、
なかなかその決断を出来ない人が多いですけどね。
マジョリティよりマイノリティです。
※あくまでニッチ戦略ですが。
十四代も淡麗辛口ブームの時代に登場しました。
旨甘口という真逆の酒質を武器に敢えて逆を行ったわけです。
その時の衝撃と言えば、個人的にも物凄かったですね。
「全く日本酒らしくない!」「メチャクチャ旨い!」
オリジナルを超えることが困難ならば、
自分自身がオリジナルになればよいだけなのです。
それが困難に見えて一番簡単なのですから。
「近道は遠回り」「急ぐほどに足を取られる」
二階堂の宣伝を思い出したところで終了(笑)
※画像はプロデュース酒のNAGARA-GAWA Dry Fruity